色んな食材とも合い、時にはつなぎとなってくれる”豆腐”ですが、スーパーなどに行くとすっごく安くで売られていて不思議ではありませんか?
安すぎて大丈夫なのかなと思ったりしますが、安いに越したことはない!!といつも買っています。
そんな安い豆腐の仕組みを調べてみました。
豆腐はどうやって作られる?
豆腐はどのように作られるのか、簡単にご説明しますね!
- 大豆を水に浸してよくふやかす
- 十分に水を吸ったら、ミキサーに入れてすりつぶす
- 鍋に移してさらに水を入れ、焦げないように煮る
- 火を止めた後、さらしの布袋に入れて絞る
(このとき豆乳とおからができます) - 豆乳の温度が少し下がったら、にがり(凝固剤)を入れます。
- にがりを入れると固まってくるので、型に流し込んで重しを乗せる
- 固まったら出来上がり
こうしてみるとたくさんの工程がありますね。
パッと見たかんじだと、温度管理など火の調整などが肝心なように見受けられます。
豆腐が安い理由
豆腐が安く作れる理由は以下の2つです。
- 凝固力の高い凝固剤(にがり)を使用しているため
- 安い大豆を使用しているため
基本的に豆腐の価格は、”にがり”と”大豆”の種類によって左右されます。
にがりは豆乳を固めるための重要なものなのですが、天然にがりは凝固力が弱いので濃度の高い豆乳を使う必要があるんです。
当然、濃い豆乳を作るにはたくさんの大豆が必要になるため、天然にがりで作られた豆腐は価格が上がります。
高い豆腐は大豆をふんだんに使用しているぶん、濃厚な味わいなんですね。
一方、凝固力の強い凝固剤で作られた豆腐は、大豆の量が少なくても固まるため大量生産しやすく価格も安くなります。
また、大豆自体も高価なものを使うか安価なものを使うかで、豆腐の値段は変わってきます。
大豆の価格
豆腐の元となる大豆の価格ですが、国産か輸入かで大きく変わってきます。
- 国産高級大豆:15~25円/100g
- 輸入大豆:5~10円/100g
国産高級大豆は輸入大豆の2~3倍近くするんですね!
豆腐一丁(300g)作るのに必要な大豆の量は以下の通り。
- 天然にがり使用:約85g
- グルコン酸(最も安価な凝固剤):約30g
つまり、豆腐一丁あたりの原材料価格は
- 国産高級大豆・天然にがり使用の豆腐⇒約128~213円
- 輸入大豆・グルコン酸使用の豆腐⇒約15~30円
となり、当然、販売価格にも大きな差が出てくるわけです。
凝固剤と大豆の種類次第では、かなり安い豆腐が作れるんですね!
凝固剤の種類
豆腐を作るうえで欠かせない凝固剤ですが、天然にがりは扱いが難しく出来上がりの量も限られるようです。
天然にがりとは、海水から塩を作った際に出る液体のことです。
このにがりは『粗製海水塩化マグネシウム』と表記されます。
この『粗製海水塩化マグネシウム』にはその他の成分も含まれています。
塩化マグネシウムはにがりの主成分なので横に(にがり)と表記されることが多いと思います。
豆腐に使われる凝固剤の種類には以下のようなものがあります。
- 塩化マグネシウム……にがりの主成分となっています
- 塩化カルシウム……固める力が強いため、油揚げなどの加工品によく使われる
- 硫酸カルシウム……別名”すましこ”ゆっくり固まるので滑らかな豆腐ができる
- グルコン酸……水に溶けやすく扱いやすいため量産しやすい
天然にがりは扱いにくいので、凝固剤をブレンドして使用したりもするようです。
因みに、どの凝固剤も厚生労働省に認められている添加物で、安全性に問題はないと考えられています。
安い豆腐と高い豆腐の違い
上記の「大豆の価格」でも述べたように、安い豆腐と高い豆腐では
- 大豆の種類
- 大豆の使用量(凝固剤の種類によって決まる)
が異なっています。
大豆の使用量が違うため、安い豆腐と高い豆腐では風味が大きく異なります。
安い豆腐は大豆の使用量が少ないので風味が弱め、高い豆腐は大豆をふんだんに使用しているので風味もしっかりとしています。
味の面では劣るかもしれませんが、安い豆腐だからといって安全性に問題がある訳ではありません。
安い豆腐も薬味をたっぷり添えていただいたり、麻婆豆腐や豆腐ハンバーグなどの料理に使うと美味しくいただけますよ♪
豆腐が安い理由まとめ
安い豆腐を提供できる理由は、以下の2点です。
- 安い輸入大豆を使っているから
- 凝固力の高い凝固剤を使って大豆の使用量を抑えているから
豆腐の値段は、大豆の種類、凝固剤の種類(それに伴う大豆の使用量)で変わってくることがわかりました。
安い豆腐は大豆の使用量が少ないぶん風味が弱くなるものの、安全性などに問題があるわけではないので、今後も安心して食卓に取り入れることができそうですね♪
凝固剤にもたくさんの種類があるので、スーパーでどんな凝固剤が使われているのか見ながら選ぶのも楽しいかと思います。
お料理に合わせて使い分けたり、食べ比べして味の違いを試すのもいいですね。